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雑記、ゲーム制作の進捗など

「フリジョ」の制作裏話

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サーッ!(迫真)

 

 

どうも、変態フリゲ作者の川澄シンヤです(爽やかな自己紹介)。

 

新作フリーゲーム「女のフリしてゲーム作ったら、女装することになりました」が公開されました!

新作を公開して一週間になりましたので、恒例の裏話的なお話をしようと思います。

軽いネタバレがありますので、新作をまだプレイしてない!という方は遊んでからこの記事を読んでください。

まあ、でも今回の記事はそこまでネタバレはないので、先にこっちを読んでからゲームをプレイするのでもいいと思います。

 

その代わり、読んだ後は絶対ゲームを遊んでね(威圧)。

 

ダウンロードはこちら↓

novelgame.jp

 

あと今回のブログはとにかく長いので、時間がある時に読んでください。

目次も用意しましたので、興味がある項目だけ読むのもおすすめします。

 

 

 

「フリジョ」のダウンロード数

で、今の段階でどのくらいフリジョがダウンロードされているかの報告です。

私の処女作「リバース・ゲーム」のDL数を抜く、という目標を掲げていたのですが…今回、なんとリバース・ゲームのDL数を抜くことが――

 

できませんでした!!!

 

それでも現時点で「ふりーむ」「ノベコレ」合わせて200オーバー(多分240くらい)しているので、十分だと思います。

ちなみにリバゲは初週で300近くダウンロードされています。

 

未だにリバゲがここまで人気なのが謎なんですよね…。

単にデスゲームだから伸びたのか、公開した3年前の方がフリゲを遊ぶ人口が多かったのか…。色々と疑問は尽きないところ。

 

ただ、「フリジョ」は今までの作品の中で圧倒的に感想を頂けるペースが速いです。

5日連続でレビューが付いた時は「嬉し涙でおぼれちゃう…!」くらいの涙を心の中で流しておりました。

今まで散々言っていることですが、私は自分の作品にどうやっても自信が持てない人間で、レビューを頂くうちに自信を取り戻していくのが常なので本当に感想はありがたいです…。

 

もらったレビューは舐め回すように繰り返し眺めてます!(気持ち悪い表現だな)

 

 

「フリジョ」制作裏話

私の性癖とこだわりを濃縮還元した新作「女のフリしてゲーム作ったら、女装することになりました」。

そのすべては書ききれませんが、今日はその変態こだわりポイントの一部を紹介します。

 

①制作に入る前にターゲット層を明確に定めた

もうこの際はっきり言っちゃいます。

フリジョはゲーム制作者を主なターゲット層にして制作したゲームです。 

 

今年の3月に「息抜きにゲームを作ろう!」と思い立ったのですが、ついでにティラノフェスにも参加しようと考えました。

毎年多くの作品が参加されるフェスですが、作品が多い為か「長編」だったり「選択肢が多め」のゲームはDL数とレビューが少ない傾向があるように感じていました。

去年参加した私の黒歴史が詰まったゲーム「君の世界は鳥籠の中」ですが、案の定反応は他の短編ゲームに比べて少なめです(それでも遊んでくれた方々に感謝!)。

キミカゴは元々「ふりーむコンテスト」に出す予定だったので、そこまでターゲット層を定めて作っていなかったというのもあります。

 

そのこともあり、「今年も参加するならもっと多くの人に興味を持ってもらえるようにしよう!」と考え、作ったのがあの変態ゲームです(どうしてこうなった)。

ラノベのような長文タイトルにしたのも、ゲーム制作者を主人公に設定したのも、すべてその狙いがあってのことなのです。

美麗なイラストが描ければそれに越したことはないのですが私にはそんな技術はないので、せめてタイトルだけでも人目を惹く物にしようと考えた末の長文タイトルです。

 

ただ、ボイスコさんが私のゲームを宣伝してくださるたびに「このタイトルを呟くの面倒だろうな…」と申し訳なく思っておりました。本当にごめんなさい(焼き土下座)。

 

また、気軽に遊べるということもあり、近年は「短編で選択肢なし」のフリゲの需要が増えているなと感じていました。

ですのでフリジョはできる限りプレイ時間を短く、かつ選択肢も少なくしました。

これでプレイ人口が増えるって寸法よ!

 

②既存の「ギャグ作品」を参考にした

初めてギャグ作品を作る上で、二つのギャグアニメを参考にしました。

一つはあそびあそばせ、もう一つはこの素晴らしい世界に祝福を!です。

 

これらを参考にした結果、

「効果音を多めに使う」

「(キャラの表情含め)表現をオーバーにする」

「とにかくシナリオでの無駄を省く(テンポを重視する)」

を意識して制作しました。

 

あえてCV募集ページの募集要項には記載していませんでしたが、セリフを読むテンポについてはCV選考時にも重視していた要素でした(とあるキャラのとある選考ボイスはそこを特に重視した)。

 

キャラの表情は「このすば」を参考にしたところが多いです。

 

りんごちゃんのこの表情だったり、

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キヨスケの泣き顔だったり、

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玲香様の表情だったり、色々です。

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キヨスケの泣き顔は、アクア様の泣き顔を参考に動かしました。描いていて楽しかったです(こなみ)。

 

あと、過去作は「主人公に感情移入させる」ことを念頭に置いて制作していましたが、フリジョはあえてそうしませんでした。

例えるならば、プレイヤーにはお笑い番組を見る視聴者目線」でゲームを遊んでもらえるように意識しました。要するに、キャラたちを一歩引いた眼で見るような傍観者目線、ということですね。

主人公にボイスを付けたのもそういう理由だったりします。それに、りんごちゃんに声が付いたらどうなるんだろう?と気になったというのもあります(むしろそっちが大きな理由だったり)。

 

そもそも

「隙あらば脱ぎたがる露出狂のフリゲ作者」

「周囲の人間を手駒にするMAJESTY」

「やたらと変態リアクションばかりする実況者」

の変人三人に感情移入しろって方が無理な話です(改めて見るとひどいな)。

 

③立ち絵にLive2Dを使用した

これは一番のこだわりポイントと言ってもいいです。

「レイナ・リベンジ!」で勉強したLive2D技術(といってもまだまだ未熟ですが)を活用すべくフリジョを作ったと言っても過言ではありません。

始めはLive2Dの無償版でモデルを作っていたのですがそれでは賄えなくなり、有償版へ切り替えたという背景があります。

 

モデル作成からゲームに組み込むまでのざっくりとした流れですが、

  1. イラストをパーツごとに分けて描く
  2. モデルを作る
  3. 作ったモデルにアニメーションをつける(口パクもここでつける)
  4. アニメーションを組み込みファイルとして書き出し、ゲームに組み込む準備(腕の切り替えやポーズ、表情の切り替えなどの設定)をする
  5. ゲームに組み込む

わー、とっても簡単だね!(白目)

 

ひとまず言えるのは、細かい作業が苦にならない人向きだということと、かなりの根気が必要だということです。

 

私はモデル一体作る(ゲームに組み込むまで)に三週間ほどかかりました(ちなみにシナリオは半月で書き上げた)。

 

Live2Dのモデル作成についてはYouTubeに講座の動画がある上に、Google先生に訊けばなんでも教えてくれるので分からないことはとにかく調べれば何とかなります。

Live2Dのサイトにも参考になることがたくさん書かれているので、面倒でもしっかり目を通した方が良いと思います。

 

あとはLive2Dで動かすことを念頭に置いたキャラデザにすることも実は重要だったりします。

それは実際にモデルを一体作ってみると分かりやすいかと。

 

今回、モデルは「頭」「肩」「腕」「肘」「手首」が人間同様に動くように作りました。

特に、腕は体の「前」と「後ろ」の両方に表示されるようにしたかったので、ポーズによって切り替えられるようにモデリングしました。

手も複数パターン用意し、ポーズによって切り替えるという感じですね。

 

まあ、詳しいことは各自で調べてください(投げやり)。

 

④初のフルボイス

シナリオを書いている途中で「これボイスあったらめっちゃ面白くない???」となり、ボイスを付けることにしました。

その読みは大当たりで、フリジョの面白さは9割ボイスコさんの名演技によるものだと思っています。改めて最大の感謝を。

 

間瀬くんの生意気だけど憎めない愛くるしさに、りんごちゃんの可愛さあふれるボイス。

玲香様のおしとやかながらもしっかりとした芯を感じさせる演技。

キヨスケの癖になるバリエーション豊かな叫びと変態演技…。

 

その全てが私のお気に入りです。大好きです!

繰り返しボイスを聞くうちに、ゲームが完成する頃には普通に御三方のファンになってました(これからもひっそりと推させてください)。

 

また今回初のフルボイス作品にするにあたり、CVをTwitterで募集したのですが、募集ツイートをする時はめちゃくちゃ緊張しました。あんなに緊張したのは、初めてゲームを投稿した時以来でした。

応募がゼロだったらどうしようとか、変な人に絡まれたらどうしよう…とか様々な不安要素が頭の中をぐるぐるしていました。

ですが応募メールに温かい言葉が添えてあったり、みなさん優しい方ばかりで安心したことを覚えています。

またボイスありのゲームを作りたいなとなった時は募集すると思いますのでよろしくお願いいたします。

 

⑤背景を全て描いた

今回は初めて全ての背景を自分で描きました。

 

え? それはなぜかって?

そんなの一つしかないじゃないですか。

 

どうしてもトイレの背景素材が見つからなかったからです!!!(クソでか大声)

 

ずっと探したんですよ。

「映画館 男子 トイレ」でずっと検索したんですよ。

でも全然見つからなかったんですよ…(大きくうなだれながら)。

 

トイレだけ背景を描くという手もありましたが、「それなら全部描こう!」となったわけです。

 

特に男子トイレは「便器の大きさ」とか、「どのくらいの間隔で便器が並んでいるのか」とか、色々調べながら真剣に描きました。

 

男子トイレに潜入しようかと本気で考えたほどです(普通に通報案件)。

 

男子トイレを描いていたあの瞬間、世界中の誰よりもTOTOのホームページを凝視していたと思います。

おかげで男子トイレに詳しくなれたような気がします。その知識を活かす場面が恐らく永遠に来ないのが悲しいところ。

 

 

さいごに

とまあ、色々書きましたが最後に言わせてください。

 

フリジョは作っていてめちゃくちゃ楽しかったです!

 

短編&選択肢少なめということもあって作るのめっちゃ楽でした。気づいたらゲーム完成してた!くらいの楽さでした。

 

そりゃそうだよね。

今回は「CGモード」も「EDリスト」も「攻略データ」も作ってないもんね。

スチルもキミカゴみたいに50枚以上も描いてないもんね。

EDもたったの二種類だし、テストプレイするだけで半日もかかる長編とは大違いだもんね…。

 

あと素敵なボイスを聞きながらの作業だったので、モチベーションが保てていたというのも大きいです。必要ないのに気に入ったシーンは何回も繰り返し遊んだりしてました。

 

 

フリジョはリバゲFの息抜きに作ったゲームでした。なのに気付けば本気になって作っていました。振り返ると、とても楽しい時間でした。

 

フリジョの制作も終わり、ついにリバゲFを作らなければならなくなりました。

 

シナリオの執筆を終え、間違いなく超大作になると確信したのでこれからの作業量を考えると地獄になる予感しかしません。気が重い…。

来年の年末公開予定ですので、少しの休憩期間を置いてから作業に入ります。がんばるぞー(棒読み)。

 

では、また!